Sunny Wednesday, I love you

誰のことも嫌いになる訳ないじゃん。敵味方とか関係なく花束を抱えていたい、足が痛くても声が震えてもわたしでいたい、痛い、怖い。朝が来るし苦しい安定剤はいつもの容量で飲むよ、騒がしい声全部君のプレイリスト流して塞ぐから「大丈夫?どうしたの?」って聞かないで恥ずかしいから。だから、そういう優しさ要らない、同じ甘さでいたい苦くてもいいけど辛いのは嫌だよ。都会は眩しいし私は鈍い、みじめな気分になるね、きらきらを摂取した分だけ吐き出す弱さと少しの液体をゆるしてほしい。ぐっとくるSpringから一緒に逃げようよ、ね、君には彼がいる、でもわたし君の彼より君が好き。

 

 

あたしのかみさま

ぜんぶ崩れちゃって足場がぐらついている二月おわり、わたしが色んなポケットに落ちていく。それぞれを渡りあるく日々よ、もう帰る場所をわすれてしまいました。丁寧に生きれるかよぐちゃぐちゃに生きろ、部屋にはさみとかぜんぜん落ちてるしもはやすべてが落ちてる危険区域わたし以外入らないでほしい。いつだって私がひかりを握ってるし私がわたしのかみさまだしって思ってもさ全部つよがりでかなしい馬鹿ですか馬鹿にみえますね、きみに嫌われる前に私自分のこと嫌いになるから好きでいてね。

 

 

ディラックの海で

手が震えててばかみたいだ、でも必死で生きているのだ、そうまでして、そこまでして、みんな生きてるね。上手い気晴らしのやり方を知ってしまって、でもそれは間違ってるんだけど、わかってるけど、せかいが単純になった。全部作業でいい。好きな人たちといる時以外どうでもいいよ。

 何かを書く時、きみって言葉をたくさん使ってしまう。別に一人のことを指してるわけじゃない。読んでる人とか、あるいは、もっとひろくて曖昧で自分自身も含んじゃうような不思議な言葉。それでも、「きみ」になりたい。だって特別じゃん。特別でいたい、きみにきみと呼ばれたい。1番じゃなくていいから。

今までお世話になりました

またブランコで背中を押してくれないかな。はやくSNSを辞めたいし、外側に関心を向けたい。日光を浴びようとしてふらふら歩いてたらタンポポが咲いていて、愛らしかったな、季節は変わっていくんだな。私だって変わらなきゃいけないのに自分を慰めるためだけの文章を書くのがやめられない。いつまで立ち止まってるんだ、目を覚ませって知らんやつに頭殴られてるよ毎日、血の匂いがしても起きられなくてどうかしているね。馬鹿だねってはやく私を忘れてほしい、だから全部やめるんだ、全部やめてふっと消えちゃう。記憶は記録だから。じゃ、さよなら、またよろしくね。

 

 

むしかご

床に落ちてる、キティちゃんのコップ、蓋のないペットボトル、ばらばらに開いた睡眠薬のシート、岩波文庫。世界の終わりみたいな部屋に、廊下を照らす蛍光灯の白い光が月明かりみたいに入ってくる。わたしだけのお月様。

 ひとりでいたいのに抱きしめてほしいなんて、笑っちゃうよね。布団は軽すぎて頼りないし、お気に入りのタオルケットもわたしの匂いしかしない。それなら起きあがってしまえばいいのに、身体は重すぎてベッドに縫い付けられている。

 バイトがない日は、13時くらいまで寝てたい。そっから好きなバンドのDVDを見て、聞き飽きた曲を弾いて歌ったりして、夕陽が入るのを待つ。暗くなって陽が白い光に代わったら、布団にもぐって文字を打つ。眠れない夜はきみに電話をする。きみがいるけど何処にもいない、重たくて厚いカーテンの中の暮らし。

 

 

好きって絶望だよね

電車の床の、灰色の、もっと遠くのほうを見ていた。もうイヤホンから音は流れていない。意識が沈んでいくわたしを助けてあげたくて、ケーキを買って帰った。生クリームが少なめのショートケーキ。空腹で気持ちが悪かった。

 

どうしようもないもんな、って、ひとつひとつ片づける。ゴミ箱に入れる。さよなら私の気持ち、思考、理想、倫理。ぐちゃってにぎってから捨ててやる。散らかりすぎていたのが悪かった。もっと早く整理すれば良かったんだね。執着って、絶望だよ。でもわたし不器用だから、大切なものも捨ててしまう。からっぽの容器まで捨ててしまう。それがゴールじゃないのかな。だって、どうしようもないもんね、わたしだし。

 

 

 

かけてあげる

かわいいよわたしは好きだよってひと言できみの世界救えないかな、魔法をかけたい、私がかけたい、つまんない魔法。

リピートしすぎて擦り切れる音楽。でも他の曲を聞く気もなくてただ少しボリュームを下げた、午前3時、ゆるいラップ、ゆるい孤独、ゆるい憂鬱。

さみしいなって思うとき浮かぶ顔はまちまちでなんかその輪郭も曖昧で、ごめんなさい。伸ばした手の白さにピントが合うことの繰り返し。ゆびさきの感覚がもどかしい。多分一生わかんないことをずっと考えるの、もうやめにしようね。わたしもきみも特別じゃないし。

わけわかんないものはわけわかんないままで表していいよ。その曖昧さを抱きしめるから大丈夫、わたしの中でずっと特別でいてほしい。