床に落ちてる、キティちゃんのコップ、蓋のないペットボトル、ばらばらに開いた睡眠薬のシート、岩波文庫。世界の終わりみたいな部屋に、廊下を照らす蛍光灯の白い光が月明かりみたいに入ってくる。わたしだけのお月様。 ひとりでいたいのに抱きしめてほしい…
電車の床の、灰色の、もっと遠くのほうを見ていた。もうイヤホンから音は流れていない。意識が沈んでいくわたしを助けてあげたくて、ケーキを買って帰った。生クリームが少なめのショートケーキ。空腹で気持ちが悪かった。 どうしようもないもんな、って、ひ…
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